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仕事の生産性をあげるポイントは運動!効果を高める3つの運動習慣

生産性
 仕事の生産性は、ビジネスパーソンにとって常に考慮すべきテーマです。
仕事のパフォーマンスとクオリティを高める手法に関するビジネス本は枚挙に暇がありません。
その多くはロジックや業務へのアプローチ法を取り上げたものです。
しかし、実際には仕事の生産性は、仕事を進める人間の、
“心身の状態”
に大きく影響されます。
仕事の生産性低下の要因、生産性を高めるポイント、運動習慣について解説します。

この記事を読んで欲しい人
・人材としての市場価値を高めたいと考えるビジネスパーソン
・生産性の高い人材の確保、育成に苦心しているベンチャー、スタートアップ企業の経営者、HR担当者

仕事の生産性が低下する原因

 ここでは仕事の生産性が低下する原因を、仕事を取りまく環境に由来する環境要因と自分自身に由来する個人要因に分けて考え、それぞれの向き合い方について考えてみます。

仕事の生産性が低下する環境要因

 環境要因として、会社の経営方針、リモートワークなどのワークスタイル、職場の人間関係など、仕事環境に起因するものを想定します。

 経営方針やワークスタイルなど、そもそも事業の効率や生産性を高めるために考えられたものが生産性低下の原因となってしまうという本末転倒もあります。

 しかし、こういったケースでは目的の理解不足やアプローチ不備がある場合が多く、根気よく改善していくことでブラッシュアップできます。環境要因の多くは個人の努力や都合では変えられず、その制約やミスマッチの中で最大限の成果をあげることが期待されています。

 しかし、それらを制約ではなく、ポジティブな材料として活用できると生産性は向上していくはずです。そのためには、問題を俯瞰できる視野の広さ、多面的な視点で問題解決をめざすシステム思考など、柔軟なアプローチが必要です。

仕事の生産性が低下する個人要因

 仕事へのモチベーション、スキルの不足などを、個人的な要因として考えてみましょう。

 個人要因であっても、健康や家庭環境に問題が生じた場合は自分自身だけでは解決できないこともあります。働き方改革の影響で、過重労働の抑止やメンタルヘルスケア対策、柔軟な働き方の選択肢などに、積極的に取り組む企業が増えています。
生産性を維持するために会社のサポートを活用することもできます。

 健康管理や仕事へのモチベーション、スキル不足など、純粋に自分自身に起因する原因は、自力で解決できます。
モチベーションやスキル不足は、内省的な分析で原因を発見し、対処する必要がありますが、自己分析が間違った方向に進んでしまう場合も多く、簡単な問題とは限りません。
もっとも自己管理しやすいのが健康であり、同時に仕事の生産性への影響も大きいと言えるでしょう。

健康管理はビジネスパーソンの基本です。

生産性の高い人材が求められている

 一括りに生産性の高い人材と言っても、新たな価値創造をする人、個人で高業績を出す人、社内外の関係を活性化する人など、さまざまなタイプがあります。

 タイプによっては、経歴書やスキルシートではアピールしづらい側面もありますが、生産性の高い人材は不況下でも高く評価され、転職市場でも引く手あまたになるでしょう。

  しかし、単発的、突発的な成果では高い評価は得られません。安定して水準以上の成果を出せることが「生産性が高い」という評価の定義と言えます。

 人材としてのポテンシャルやスペックだけでなく、それらを安定して発揮できる心身の健康はとても重要な要素です。

 高い生産性を維持するためには、仕事の能力やスキルと同じくらい、健康を維持しようとする意識も大切な資質です。

仕事の生産性を高める5つのポイント

 仕事の生産性を高めるために、個人がアプローチできる5つのポイントを解説します。

業務の課題を発見し、改善する

 業務改善はビジネスの基本ですが、慣れたルーティンワークほど非効率に気づきづらくなります。

 長く続けるうちに手順が冗長化したり、不要になった作業を続けていたりすることがあり、慣れた業務ほど、見直しの機会を意識的につくるとよいでしょう。

 業務改善のポイントは、本来の目的や意図を再確認し、あるべき姿を問い直すことです。

周囲と適切なコミュニケーションを保つ

 新入社員研修で教えられる「報連相」は、入社1年目から管理職や役員、会社組織を離れてフリーランスになったとしても求められる普遍的なコミュニケーションです。情報共有によってミスを防止し、業務改善のヒントを発見できることもあります。

ムリ・ムダ・ムラをなくす

 たとえば遅刻しそうになったとき、走り慣れていない人が走るとペースが乱れて、余計に時間がかかってしまうことがあります。

 急ぎたいときには、自分にとって無理のない最大速を保つようにするのがベストです。
仕事のペース配分でも同じことが言えます。緊急事態や納期の都合で根を詰めた後に集中力が低下したり、モチベーションが下がったりすることがあります。

 生産性を高めるには業務のムダを減らし、ムリやムラをなくしてできるだけ一定のペースを保つのが効率のよいペース配分です。

安定して成果を出せるモチベーションと健康管理

 日々、健康で働けることで安定した成果を出しやすくなります。

 仕事の生産性の基盤となるのが健康です。
体調不調がモチベーションや意志決定に影響する場合もあります。

 健康は日々の食生活や生活習慣、運動によって良好な状態を保つことができ、健康を意識することで早い段階で病気の兆候に気づけます。

スキルと仕事のレイヤーを高める

 スキルとは、自分が持っている知識や経験をアウトプットして成果につなげられる能力です。

 どんなに豊富な知識があってもアウトプットできなければ、スキルとして活かせていないことになります。スキルを高めていくことでキャパシティーが広がるだけでなく、仕事のレイヤーが上がり、より付加価値の高い仕事やチームを束ねる役割に携われるようになります。
それにつれて、新たなスキルが求められるようになります。

 代表例がマネジメントスキルです。自分ひとり分の仕事のマネジメントと、複数のスタッフをマネジメントするときでは求められるスキルが異なり、コンプライアンスや経営の視点も必要になってきます。

 ポジションに応じたスキルを身につけることで、生産性を高めることができます。

 

安定した生産性を支える3つの運動習慣

 健康の維持・増進によって仕事の生産性を高めるだけでなく、運動習慣には脳の活性化も期待できます。

 運動習慣と脳の活動の関係について多くの研究者が取り組み、定説と考えてよいレベルまで研究が進んでいます。ハーバード大学のジョン・J・レイティ氏による書籍も上梓されています。

 ここでは、3つの運動習慣を効果別に紹介します。

認知、学習、記憶を高めるレジスタンストレーニング

 運動によって神経活動が活発になり、脳の働きが活性化することはよく知られています。

 さらに成長因子の増加によって、新たな脳細胞をつくる動きが促進されることもわかっています。

 脳細胞が増えれば、より多くの新しい情報を取りいれられるようになります。すなわち、認知、学習、記憶などのポテンシャル向上が期待できます。
高齢者の認知機能低下の予防、改善に関する研究が注目されましたが、若い世代にもあてはまります。
特に、筋肉に負荷をかけるレジスタンストレーニングは、認知、学習、記憶の向上への効果が大きいと言われています。

 ウォーキングなどの軽い運動でも神経伝達物質やホルモンが増え、脳細胞の増加にプラスの影響を及ぼすと言われています。
但し、その効果は運動の強度に比例し、1時間程度のウォーキングと同等の効果を5分の縄跳びで得られます。強弱をつけたインターバルトレ―ニングはより効果が高く、高負荷の運動によるストレスとインターバルの回復によって脳の成長が促されます。

参考:脳を鍛えるには運動しかない!「脳トレの権威」が教える7つの極意(ターザン編集部)
https://diamond.jp/articles/-/281395

 

筋トレと肉食で「テストステロン」を高める

 男性ホルモンとして知られるテストステロンは、筋トレと肉食によって高めることができます。
テストステロンは、筋肉の成長や性衝動に影響するホルモンとして知られています。その一方で社会性ホルモンとも呼ばれ、判断力、冒険心、競争心などにアグレッシブな影響を及ぼします。テストステロンは、意思決定や挑戦する姿勢など、ビジネスパーソンに求められる資質をつくるホルモンと言えます。

  男性ホルモンというと女性にはないと勘違いする人もいますが、女性にもテストステロンはあります。
女性のテストステロンは卵巣や副腎、脳でつくられます。
男性の全身のテストステロン値は女性の15倍、しかし、脳の記憶を司る「海馬」という部位では、女性でも男性と変わらない数値になる場合があるそうです。
また、ハイキャリアの女性には、テストステロンが多く分泌されているという研究報告もあります。

 参考:稼ぐエリートほど「肉と運動」を好むワケ
https://president.jp/articles/-/26135

 

ストレス解消に効果的な有酸素運動

 運動によってエンドルフィン、ドーパミン、セロトニン、ノルエピネフリンが増加、これらのホルモンの効果で幸福感がもたらされ、ストレスが緩和されます。
ウォーキング、軽いランニング、ダンスなどの有酸素運動は、リラックス効果やストレス解消に効果的です。

参考:ストレス緩和の運動とは(健康長寿ネット/公益財団法人長寿科学振興財団)https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shippei-undou/undou-sutoresu.html#:~:text=%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%80%81%E8%BB%BD%E3%81%84%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%84%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0,%E8%89%AF%E3%81%84%E3%81%A8%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

 

健康経営の目的は「仕事の生産性向上」

 「健康経営」はビジネストレンドとして、新しいサービスやスタートアップの呼び水となっています。

 健康への取り組みが長期的な組織づくりの指針となり、企業が求める働き方や人材像が変わり始めています。

 従業員の健康維持・増進によって生産性を高めるだけでなく、ブランディングによる採用力の強化は、ケイパビリティの向上につながります。
 健康経営は一過性のトレンドで終わることなく、企業と人の関係性や働き方に影響していくと考えられます。

 企業として従業員の健康に配慮することはできますが、最終的に自分の健康を守るのは自分自身です。

これまでも健康管理はビジネスパーソンの常識とされてきましたが、さらに踏みこんで、運動習慣が生産性を高める効果があることがわかってきています。

将来的には、優秀な人材の要件に「健康意識の高さ」が入る日がくるかもしれないですね。

BRST COLUMN編集チーム Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心にアニメ・マンガ、車から美容・健康まで対応!コロナ禍での運動不足から、ウェルネス習慣、おうちフィットネスへの関心が爆上がり中。