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仕事の生産性を上げたい!日本の生産性の現状と、高める5つのポイント

健康経営
 製造技術や品質では高い水準が認められている日本ですが、労働生産性ではOPEC加盟38ヶ国中20位台という決して高いとは言えない水準です。

日本の労働生産性が低いのはなぜでしょうか。

国を挙げて推進しているデジタル化、DXに生産性向上のヒントがあります。生産性を高めるためのポイント、運動習慣の効果について解説します。
この記事を読んで欲しい人
・自社の労働生産性や市場競争力を高めたいベンチャー、スタートアップの経営者
・生産性の高い人材の確保、育成をめざすベンチャー、スタートアップの経営者、HR担当者

日本の労働生産性の現状

(1)日本の労働生産性の現状

ご存じの通り、労働生産性とは労働者1人当たりが1時間で生み出す成果を指標化したものです。2020年発表の調査では、日本の労働生産性は805万円と報告されています。残念ながら、3年連続で前年度を下回る結果となっています。

その一方で、国際比較を見ると1970年代から加盟38カ国中の20位前後と低めに推移していたのが、23位とさらに下がっています。このまま改善できなければ、近い将来、日本は経済大国の地位から転落するおそれもあると考えられます。

出典:日本の労働生産性の動向2021報告書サマリー(公益財団法人日本生産性本部
https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/trend_summary_2021.pdf

出典:労働生産性の国際比較サマリー(公益財団法人日本生産性本部)
https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/international_trend_summary2021.pdf

 

(2)日本の労働生産性低迷の原因

「時間当たり労働生産性の上位10カ国の変遷」をあらためてみると、上位はGDP(国内総生産)とは比例していないことに気づかれたのではないでしょうか。
比較的人口の少ないスイス、ルクセンブルク、ノルウェーが常に上位にいるのに対して、2022年度発表のGDP上位4カ国(アメリカ、日本、中国、ドイツ)のうち、日本と中国は10位内に入っていません。
日本や中国は、労働生産性の低さを労働人口でカバーして、上位となるGDPを維持していることがわかります。しかし、少子高齢化によって労働人口の減少が進めば、それを維持することができなくなるでしょう。

 日本の労働生産性が低迷している原因のひとつに、デジタル化の遅れが指摘されています。
大手企業ではデジタル化が進んでいますが、日本経済を支える中小企業の多くには紙の伝票やFAXによる業務プロセスが残っています。

デジタル化の遅れが業務の属人化や意思決定の遅れを生じさせ、生産性の低迷や競争力の欠如につながっていると言われています。

企業の生産性を高める5つのポイント

簡単ですが、企業が生産性を高めるために行うべき施策について解説します。

(1)業務改善とデジタル化

業務改善は、生産性を高めるための基本的なアクションです。
業務のムリ・ムダ・ムラをなくし、効率をあげる取り組みです。
前述の通り、国を挙げてデジタル化を推進する動きが加速していますが、デジタル化の効用は、単に作業効率を高めるだけでありません。
デジタル化による業務の可視化やデータの一元化は、経営課題の発見や新たな価値を生み出す流れとなり、競争力の向上につながります。
いわゆるDXですが、DXの肝である「新たな価値創造」を実現するスキルを持つ人材が少ないため、DXの取り組みが単なるデジタル化に留まっている事例も少なくありません。

(2)柔軟な働き方と人材の流動化

コロナ禍が追い風となって一気に普及したリモートワークですが、継続的な社内制度として定着させる企業が増えています。
通勤回数を減らせることで居住地の選択肢が増え、仕事の育児や介護など家庭生活の両立が容易になります。
通勤時間の減少はワークライフバランスの向上、副業や趣味などのプライベートの充実を実現し、柔軟な働き方による「働きやすさ」は、企業としての魅力につながります。

日本企業では副業をタブー視してきましたが、人脈形成やスキルアップなど、企業にとってのプラス面もあります。
優秀な人材の能力を多方面で活かせるようになり、社会全体の労働生産性が高まるでしょう。

(3)ハイスペック人材の育成

生産性を高めるためには、高いパフォーマンスを生むハイスペック人材が必要です。ハイスペック人材とは、単に作業効率が高い人材ではありません。
企業は、競争力アップや持続可能性を維持するために、生産性を高めるしくみを作り出したり、経営や事業の新たな価値を生み出したりできる人材が求められます。
ハイスペック人材は、企業が存続させるための要となります。
事業規模が小さい中小企業やベンチャー、スタートアップでは、経営者がその役割を担えば充分な場合もありますが、事業拡大やIPOを視野に入れる場合は、早い段階からハイスペック人材の育成・確保に取り組む必要があります。

(4)社員のモチベーションアップと健康管理

安定した生産性を維持するためには、社員の健康と働く意欲が重要です。ベンチャー、スタートアップでは事業の成長に人材調達が追いつかず、過重労働が起こりがちです。
事業の成長期は、何もしなくても社員のモチベーションが高まっているので、一過性の過重労働を乗り切るのはそれほど難しくありません。
しかし、過重労働が慢性化してくると高ストレス化し、メンタル、体の不調を訴える社員が増えてきます。全体な生産性も低下する傾向があります。

高ストレス化には、労働時間の長さだけでなく、業務のプレッシャーや職場の人間関係などが影響してきます。
もちろん、個人のパーソナリティや経験による差もあります。
部門の業績に責任を負うマネージャーだけでは、どうしても業務優先にかたよりやすく、目が行き届かないことが多いです。
管理部門が定期的にコミュニケーションをとり、社員のモチベーションと健康の管理をサポートすると効果的です。

(5)DXによる新たな価値創造

DXの定義や進め方を解説するWebサイトは無数にあります。
それだけDXとは何かと疑問が尽きないのでしょう。
DXとは「事業やサービスをデジタル化し、新たな価値を創造する」取り組みです。デジタル化するだけでなく、新たな価値の創造が求められます。
デジタル化はITエンジニアの仕事ですが、DXになると一般的なエンジニアの領域から踏み出しています。
DXを実現できるスキルを持つ人材は少なく、採用市場では希少なDX人材の争奪戦になっています。

それだけ、DXの実現は難しいということですが、DXによって、事業やサービスに他の企業にはない価値が生まれれば、市場における競争力が高まり、企業としての優位性につながります。

従業員の生産性向上をめざす健康経営

本コラムでも健康経営についてとりあげてきました。
上場企業、健康意識の高いベンチャー、スタートアップを中心に、経営経営を導入する企業が増えています。ここでは簡単に解説します。

 (1)健康経営とは

健康経営とは、働く人の健康を経営的な視点でとらえ、従業員などの健康維持・増進のための取り組みを実践する経営戦略です。
業績や株価などの企業価値の向上を、最終的な目的としているという点では健康経営も他の経営戦略と違いはありません。

政府が掲げる「働き方改革」との親和性の高さ、労災の抑止力となる点から、社会課題と企業の経営課題の両方にアプローチできるメリットがあると言えます。

(2)健康経営のメリット

健康経営では、従業員などの健康管理、健康維持・増進の取り組みは、ケイパビリティのための投資として行われます。

従業員の健康増進によって、生産性の向上、組織の活性化、持続可能性の維持などの効果を期待できます。経済産業省は大手から中小企業まで幅広く、健康経営を普及させるべく「経営経営優良法人」「健康経営優良銘柄」を認定しています。
認定企業からは、営業活動や人材採用のイメージアップにつながるブランディング効果が報告されています。

 出典:健康経営(経済産業省)https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenko_keiei.html

関連記事:「健康経営」とは?取り組む目的と事例を徹底解説
https://brst.work/column/health-management-1/

会社単位で取り組む運動習慣づくりのメリット

生産性という視点で考えると、突発的に大きな成果を出せてもムラが多い、という人ばかりでは組織としての安定した生産性を維持しづらく、事業管理の面でもマイナス要素があります。
会社としては一定水準の成果を安定的に出せる人材を確保・育成することが望ましいのですが、産業機械と違い、人間の生産性は体調やモチベーション、家庭環境にも左右されます。
従業員に安定して能力を発揮してもらうためには、自分と家族が健康であり続けること、仕事に対して前向きに取り組めるメンタルヘルスを保つことが不可欠です。

こうした経営課題への解決策として有効と考えられているのが、会社ぐるみの運動習慣です。
中長期的な健康の維持・増進だけでなく、リフレッシュやストレス軽減などの短期的な効果もあります。ミーティングや休憩時間の前後などの就業時間の合間に運動する時間をとりいれたり、社内にフィットネススペースを設けたりする企業が増えています。
日常的な運動習慣に加え、取引先や家族も参加できるイベントなど、会社ぐるみの取り組みは、社内の人間関係の構築や組織活性化にも貢献もします。

生産性向上は業績や収益率アップだけでは難しい

企業の健康経営や運動習慣に関する取り組みが注目されている背景には、これまで以上の生産性向上をめざすには業務改善やコスト削減などの施策だけでは難しい、という結論があるように感じられます。

健康経営とはすなわち、生産性向上及び組織活性化のニーズに対して「従業員などの健康」という視点からに応えるものと言えます。

多くの企業が健康増進に有効な運動習慣を定着させるための工夫を行っています。
これまでも、フィットネスクラブの法人会員サービスは福利厚生の定番でしたが、利用率、利用者の継続率の低さが共有課題でもありました。フィットネス分野でも、コストメリットが高く、利用の手軽さ、続けやすさに定評のあるオンラインサービスが利用者を伸ばしています。

 オンラインフィットネスBRSTの法人プランは1名単位で始められ、小規模企業でも導入しやすくなっています。Liveセッションやトレーニング動画を活用して、会社ぐるみの運動習慣づくりにおすすめです。

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BRST COLUMN編集チーム Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心にアニメ・マンガ、車から美容・健康まで対応!コロナ禍での運動不足から、ウェルネス習慣、おうちフィットネスへの関心が爆上がり中。