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リモートワークで太る原因とは?5つの解消法についても解説

リモートワーク

ある調査で、コロナ太りしてしまった人の多くがリモートワークを経験していることがわかりました。太ってしまった人、太らなかった人に共通する、食生活の変化とは?
コロナ禍のリモートワークでの肥満解消の方法、体重管理のための食事制限と運動習慣の比較について解説します。

 

リモートワークで太ってしまった人の共通点

最初の緊急事態宣言から2年が過ぎ、社会全体にリモートワークが定着しています。

さて、「コロナ太り」という言葉があります。もし、久しぶりに着た服がきつい、体が重くなったという心あたりがある方は要注意です。

 コロナ太りの原因のひとつは、リモートワークと外出自粛による運動機会の減少です。コロナ太りとは言われていますが、実際にはリモートワークによる生活の変化によって太ってしまったというのが正しいでしょう。

 そして、コロナ太りのもうひとつの原因について、気になる調査結果を紹介します。調査を行ったのは、そのもの株式会社(本社:福岡県)という、こな納豆、そのもの納豆などの健康食品を販売する会社です。同社が実施した「コロナ太り」に関する調査(対象:30代~40代のテレワークを経験したことがある会社員)では、テレワーク経験者である回答者の6割以上が太ったと回答しています。

 さらに、テレワーク勤務の開始後に体重が増えた人と変化がない人の食生活を比較すると、体重が増えた人はテイクアウトやデリバリー、スーパーやコンビニの購入が増えたと回答しているのに対し、変化がない人は変化なし、もしくは自炊が増えたと回答しています。

 この結果から、リモートワーク中に体重が増えるのは、運動量の減少に加えて食生活の変化の影響も大きいと考えられます。

 出典:【コロナ太りしている人は6割も】テレワーク経験者1,104人に聞いた!コロナ太りしている人の共通点は〇〇が乱れている?https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000055793.html

 

リモートワークで太る原因

あらためて、リモートワークで太る原因について確認してみましょう。どれかひとつに当てはまるということではなく、複数の要因が組み合わさっていることが多いです。

 ①運動量の減少

リモートワークによって、通勤や仕事での外出が減ることで運動量は減少しています。リモートワーク中は、トイレ以外に席を立つ必要がないという人も少なくありません。もちろん、プライベートでの外出自粛も影響していますが、毎日続けていた歩く習慣が無くなる影響は大きいです。また、感染を避けるためにスポーツクラブなどに行かないよう指示を出した会社もあります。

②筋力の低下

運動量が減少すれば筋力は低下します。通勤や外出機会が減って、歩かなくなるだけでなく、荷物を持ち運ぶことも減っています。早稲田大学スポーツ科学学術院の川上教授による、無重力状態での筋力低下に関する実験では、無重力状態に近い環境を再現するため、3週間ほぼ寝たきりの状態で過ごした被験者は、2週間目には太ももの筋肉が14%も減少という結果が報告されています。筋肉量の低下によって基礎代謝量も低下し、カロリー消費の効率が下がっていきます。

③間食が増えている

自宅でのリモートワークでは、オフィスワークと違って人目がないため、仕事をしながらの間食に抵抗がなくなる傾向があります。また、オフィスでは同僚との会話やトイレに立つことも気分転換になっていたはずですが、外的な刺激が少ない自宅では、気分転換のために間食してしまう人もいるようです。

④運動量は減少しているのに摂取カロリーは変わらない、もしくは増えている

理論上、摂取したカロリーを基礎代謝や運動で消費してしまえば太ることはないと言えます。しかし、リモートワークによって運動量は減少しているのに食べる量は減らない、むしろ、外出できないために手持ち無沙汰になってしまい、食べる量が増えているという人も多いようです。食事だけでなく、家飲みで酒量が増えてしまう人もいます。生活の変化によって、消費と摂取のバランスが崩れてしまった訳ですね。構造的には、学生時代に運動部に所属していた人が就職すると太りやすいのと同じです。

⑤人目を気にしなくてよい

外出しなくなったため、体形やおしゃれに気を遣わなくなる人もいます。オンライン会議でカメラに映る範囲は限られますし、リモートワークと同時にカジュアルな服装が解禁になった会社もあります。スーツのように、サイズ感がキッチリした服を着る機会が減ると体形の変化に気づきづらくなります。

 

リモートワーク太り、5つの解消法

リモートワーク太りを解消する方法を紹介します。

(1)運動する習慣をつける

運動する習慣をつけましょう!
目標は、摂取したカロリーを消費できるだけの運動量を確保することです。ご存じの方も多いと思いますが、実際に運動で消費できるカロリーはそれほど高くありません。

効率を重視したい方は、筋肉量を増やして基礎代謝量をアップさせるための運動を併用すると効果的です。いわゆる筋トレですね。但し、我流で行うとあまり効果があがらない動きになってしまったり、思わぬケガをするリスクも。

運動に慣れていない人は、最初にプロの指導を受けると効率よく運動できるようになり、運動や健康に関する正しい知識を身につけられます。

(2)食事の摂り方を見直す

食事は体重管理だけでなく、健康を保つためにも非常に重要です。やみくもに食事量を減らすのは避け、基礎代謝量と運動量に見合った、栄養バランスのよい食事を摂りましょう。

最近の研究で、計算上は同じカロリー数でも、食材によって吸収されるエネルギーが異なることが分かってきています。また、食材の組み合わせや調理方法、食べるタイミングでも消化や吸収が変わってきます。食事による体重管理には正しい知識が必要です。ネット上にはさまざまな情報があふれていますが、中には古い情報や説明不足や表現の仕方で誤解を生みやすいものもあります。そうした情報に振り回されないように注意しましょう。

(3)間食のルールを決める

間食はとらずに済むのがベターですが、食事の間に脳の活動で消費した糖分を補給することで、仕事の効率もあがります。脳の活動にはブドウ糖が必要で、他の栄養素で代替はできません。疲労回復やストレス解消にもつながりますので、適切な形で間食をとるのは、心身の健康にとってもよいことです。

食べるものや量、食べ方について自分なりのルールを決めて、間食をとるようにしましょう。絶対に避けるべきは「ながら食べ」。仕事をしながら、無制限にダラダラ食べるのは止めましょう。

 

<プロ棋士は甘党?脳と糖分について>

将棋のタイトル戦では、藤井聡太5冠の対局中のおやつが話題になっていますね。
「棋士の皆さん、甘いものが好きなんだな」と思っている方もいるのではないでしょうか。

もちろん、それも事実かもしれませんが、対局中のおやつはフル回転している脳へのエネルギー補給です。人間の身体でもっとも多くのエネルギーを消費しているのは脳です。
食べ物としての好き嫌い以前に、切実に体が必要とする栄養を補給しているというのが正しいでしょう。

将棋や囲碁のプロ棋士は1回の対局で体重が2~3kg減少するとも言われます。タイトル戦ともなれば、消費されるエネルギーはさらに大きいはず。1984年のチェスの世界選手権では、大会期間中にチャンピオンが10kg以上も体重を減らし、生命の危機と判断されたため、大会が中止されました。

いずれも座ったままの脳の活動だけで、それだけのエネルギーを消費するのです。文字通り、身を削っているのですから、もはや消耗と言うのが適切かもしれません。

(4)仕事や家事に負荷をかける

忙しくて運動のために時間をとりづらい場合は、日常生活の中で体に負荷をかける動きを取り入れるとよいでしょう。すぐにできる方法としては「姿勢を正す」ことです。座って仕事をしているときは、楽な姿勢をとりがちですが、腹筋を意識して背筋を伸ばすだけで、普段は緩んでいる腹筋に負荷がかかります。首や肩にも気を配れば正しい姿勢が身につけば、肩こりや腰痛の予防になり、一石二鳥です。

(5)体重や体形を意識する

自分の体重や体形の変化に早めに気づくことが大切です。できる限り毎日、体重を測り、体形が変わっていないかを確認する習慣をつけましょう。第一の目的は体の変化に早めに対処することですが、食事管理や運動習慣のモチベーションにもつながります。

体重は体調の変化やその日の過ごし方によって変動し、1~2kgは一日の変動の範囲内と言われています。そのタイミングであれば、食事量の調整や運動量を増やすなどのちょっとした対策で、比較的簡単に解消できる可能性があります。しかし、3kg、4kgと増加した体重を元に戻すには、それなりの労力と時間がかかります。

 

どちらがよい?食事制限と運動習慣

食事制限は、
食事量や内容をコントロールして摂取カロリーを抑える方法です。
欧米などを中心に肥満が重大な健康リスクとなっており、肥満対策の研究が進められています。肥満のメカニズム、食材や食事の摂り方からアプローチする研究も多く、この分野では次々に新しい情報が発信されています。

 ここ数年ですっかり定着した糖質制限もそのひとつ。糖質さえ避ければ、食事量の制限が緩やかである点やカロリー計算などの必要がない手軽さで注目されました。

しかし、糖質は体、特に脳にとっては重要な栄養素であり、過度に糖質が不足すると、低血糖症を起こすリスクがあります。また、糖質の摂取が不足すると、私たちの体は自分の筋肉を分解してエネルギーを確保しようとします。その結果、筋肉量が落ちてしまう可能性があります。

 肥満の多くは運動不足よりも摂取カロリーの増加が原因であり、摂取カロリーを抑える方が運動でカロリーを消費するよりも効率がよいと言われています。しかし、食事制限はやりすぎると健康を損ねるリスクがあり、不健康な痩せ方になってしまう可能性があります。

過度な食事制限にはリスクがあることをよく理解し、できれば、医師や栄養士などの専門家から提供された正しい知識に基づいてチャレンジすることをお奨めします。

 運動で消費できるカロリーは意外に少なく、運動だけで減量するのはかなり大変なことだと言われています。しかし、運動習慣によって筋肉をつけ、体の可動域が広がると基礎代謝量が向上します。基礎代謝量が向上すれば、太りづらくなります。また、運動によるストレス解消も期待でき、ストレスによる過食や飲酒を避けられます。

 食事制限と運動習慣を組みあわせることで、リスクや負担を減らすことができます。
どちらかではなく、栄養バランスに配慮した食事制限と、楽しんで続けられる運動習慣の両輪で考えるのがベストです。

 

運動習慣で健康的にやせよう!

リモートワークのせいで太ってしまったと嘆いていても、増えた体重は戻りません。これを機に生活を見直し、健康的な体づくりに取り組んではいかがでしょうか!

健康は日々の生活の積み重ねで作られるものです。栄養ある食事と質の良い睡眠、適度な運動習慣は、健康を維持するためのマストアイテムです。健康であればこそ充実した仕事ができ、社会ともよい形で関わっていけるでしょう。まさに、ウェルビーイングですね。

ウェルネスライフ、ウェルビーイングというと何だかハードルが高い感じがしますが、体に良いものを美味しく食べ、楽しんで体を動かすことがスタートラインです。一度にすべてやろうとしなくていいので、まずは運動習慣から始めてみませんか?

 

BRST COLUMN編集チーム Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心にアニメ・マンガ、車から美容・健康まで対応!コロナ禍での運動不足から、ウェルネス習慣、おうちフィットネスへの関心が爆上がり中。