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【知っておきたい】リモートワークにおける健康管理5つのポイント

リモートワーク
コロナ禍の新しい生活様式やリモートワークによる仕事環境の変化による、健康リスクが懸念されています。
運動不足とストレスの蓄積を軽視して放置すると、生活習慣病や適応障害などの疾患につながるリスクがあります。
毎日の生活の中で健康リスクを解消するためのリモートワークにおける健康管理のポイントを解説します。

リモートワークにおける健康リスク

リモートワークによって、私たちの生活習慣と仕事スタイルは大きな変化を余儀なくされました。その変化の影響で、私たちが気づかないところでさまざまな健康リスクが生じています。

運動不足による健康リスク

運動不足による肥満や体力低下は、それ自体は病気ではありませんが、さまざまな疾患の原因になります。また、免疫力を低下させるため、コロナだけでなく感染症全般のリスクが高まります。

オフィスワーク中心の頃、首都圏在住の人は通勤や外出時に歩くことで、少ないなりに一定の運動量が確保されていました。しかし、リモートワークに移行して通勤や外出の機会が激減し、家から一歩も出ない日が週に何日もあるという人も少なくありません。生活の変化にあわせて意識的に運動習慣をつけるようにしない限り、あっという間に筋力や基礎代謝量が低下し、肥満しやすい状態になります。肥満から高血圧や糖尿病などの生活習慣病へと進むのは、非常によくあるケースです。

ストレスによるメンタルヘルスのリスク

リモートワークによる孤立感やプレッシャー、仕事の進め方の変化がストレスになっている人も多いようです。生真面目で責任感が強い人ほど、ストレスをためやすい傾向があるとも言われています。

 リモートワーク移行に伴う業務のデジタル化で新しいITツールが導入され、仕事の進め方やコミュニケーションのとり方が急激に変わっています。あまりにも急激な変化は、ITに苦手意識がある人にとってはかなりのストレスになります。比較的デジタルに抵抗が少ない20代、30代にも、オンライン経由のコミュニケーションにストレスを感じる人がいます。

 コロナ対策により日常生活のさまざまな場面でストレスが増えているため、リモートワークにストレスを感じていることを自覚できない場合があります。また、リモートワークで物理的な距離ができ、同じ職場でも、お互いの顔を見ながら話すのは一日のうちのわずかな時間に限られます。そのため、ストレスで落ちこんでいる人がいても周囲が気づきづらくなっています。

ストレス解消の機会も減少

感染防止対策によって運動する機会が失ったり、趣味を楽しめなくなったりした人も少なくありません。友人たちで集まることが難しくなってストレスを発散する場がなくなり、オンライン飲みで逆にストレスが溜まったという話も聞きます。

 リモートワーク、ステイホームによる運動不足やストレスの蓄積が、体と心の両面で健康リスクとなっています。ライフスタイルの変化にあわせて、これらのリスクにどう対処するかを考えていく必要が生じています。

健康管理の基本は病気予防と早期発見からの早期対応!

健康管理の基本は、病気を予防することと、早期発見から早期に対応することです。治療後には再発予防と経過観察が加わります。自分の体調を意識しながら毎日の生活を整えることで、病気の予防や早期発見できる可能性が高まります。

(1)病気の予防~ウェルネスライフ

病気を予防するためには、毎日の生活習慣を通して健康な体づくりをすることが大切です。年齢を重ねても若々しさや美しさを保っている人はほぼ例外なく健康です。過度な飲酒、暴飲暴食や睡眠不足などの生活の乱れは必ず体の負担となり、やがては体調不良という形であらわれます。その結果、肥満や肌荒れなどを起こす場合が多いので、年齢不相応に老けこんで見える場合は、不健康な体や病気の前兆である可能性が考えられます。

WHOが提唱するウェルネスライフには、体の健康だけでなく、精神状態や社会との関わりが良好であることが含まれます。心と体が健康であることが仕事や社会との関わりにつながっていきます。規則正しく健康的な生活は病気を予防し、心身の健康が充実した人生の基盤となります。

健康な体をつくるのに欠かせないのが、栄養バランスのとれた食事、質の良い睡眠、適度な運動習慣です。

また、感染症対策となる手洗い、うがいなどの習慣や、清潔で快適な生活環境を整えることも病気予防につながります。健康管理というと節制やガマンばかりする生活をイメージする方もいらっしゃると思いますが、生活自体がストレスになってしまっては逆効果です。日々の生活を快適で心地よいものにしながら、適度に節制することが大切です。

(2)早期発見からの早期対応

雇用者である企業は、労働安全衛生法により従業員の健康管理を行う義務があり、多くの企業が福利厚生として健康診断を実施しています。身体の健診だけでなく、ストレスチェックを導入する企業も増えています。健康診断を実施した企業を対象とする助成金もあります。

実際に会社の健康診断で病気の兆候が見つかったというケースも多く、健康管理に役立っていると言えます。しかし、健康診断は年1回の実施が一般的ですので、タイミングがよければ早期に発見できる人もいますが、病気の進行によっては早期発見が難しい場合もあります。

健康診断が近づくと急に生活習慣を改めようとする人もいますが、あまり意味はありません。自分自身で体の違和感や不調にすぐに気づけるよう、日頃から意識しておくことも大切です。また、異変があったときには放置せず、休養をとったり、産業医や医療機関に相談したりするなど、早めに何らかの対処をすることが大切です。

自分でできるリモートワーク中の健康管理5つのポイント

(1)栄養バランスのとれた食事

コロナ以前から自炊中心の食生活だった人は、リモートワークが始まってもあまり変化はないかもしれません。しかし、外食中心だったために、家での食事に困ってしまう人もいるようです。

 テイクアウトのお弁当やお惣菜には揚げ物や味の濃いおかずが多く、油断すると高カロリー、高塩分、野菜不足などの不健康な食生活に陥りがちです。

バランスがとれていれば、テイクアウトやデリバリーでも問題ありませんし、逆に自炊だからすべてOKとも言いきれません。間食も含め、一日の摂取カロリーや栄養バランスを意識しながら食べるものを選び、食べ過ぎたと思ったら翌日は控えめにするくらいの考え方で問題ありません。

(2)質の良い睡眠

最近、睡眠は眠る時間だけでなく、眠りの質が重要であるという認識が定着しつつあります。厚生労働省は、平成26年に「健康づくりのための睡眠指針2014」を策定し、睡眠の質に関する正しい知識や睡眠環境の見直しを促進する取り組みを続けています。こうした取り組みを受けて、社内に仮眠室を設けるなど、生産性向上のために業務時間中の仮眠を奨励する企業も少しずつ増えています。

質の良い睡眠は体の疲労だけでなく、脳の疲労も回復するため、ストレスによるダメージも軽減されます。また、体内のホルモンのバランスを保ちやすくするため、生活習慣病の予防効果なども期待できます。

質の良い睡眠のために、就寝の2~3時間前の入浴や運動習慣、快適な室温寝具選びなどのポイントがあります。それから多くの人がやってしまいがちですが、就寝前にスマートフォンを使用するのは非常によくないそうです。

(3)適度な運動習慣

1日に11時間以上座っている人は4時間未満の人と比べて、死亡リスクが40%も高まると言われています。さらにリモートワークで歩かなくなっていますので、意識的に体を動かさければ、筋力や体力は衰えます。

①日常生活で体を動かす

こまめに立ち上がる、体を動かす家事をする、エスカレーター、エレベーターではなく、階段を使うなど、日常生活での運動量を増やします。

②スキマ時間に体を動かす

起床時や就寝前、仕事の休憩時間などの5~10分程度のスキマ時間に、ストレッチや軽い体操で体をほぐします。

③運動習慣をつける

ウォーキングやランニングなどの運動を習慣にするのもよいですが、ひとりでは継続が難しいという人も多いはず。そういう方には、フィットネスクラブやクラスレッスンに参加するとよいでしょう。コロナ感染が心配な方は、オンラインレッスンがお奨めです。

(4)体重管理

1~2kg程度の体重の増減は一日の変動の範囲内と言われていますが、多くの疾病は、発症の前後に体重の変化があります。肥満がトリガーとなって生活習慣病から動脈硬化が進行する場合もありますし、病気の症状が強く出る前に体重の減少が始まる場合もあります。予防医療の分野では、体重管理は健康管理の基本とも言われています。

まずは、定期的に(できれば毎日)体重計に乗る習慣をつけ、自分の体の変化を意識しましょう。

(5)ストレスを解消する

健康な体づくりにはメンタルのケアも重要です。知らず知らずのうちに溜まっていくストレスをこまめに解消しましょう。

多くの人にとって、社会やコミュニティからの孤立感が大きなストレスになります。リモートワークでストレスを感じる人が多いのもこのためではないでしょうか。コロナの影響で、プライベートでも人との関わりが希薄になってしまいがちで、ストレスはさらに大きくなります。利害関係なく、コミュニケーションを楽しめる機会をもてると、孤立感は和らいでいくでしょう。

日々の積み重ねで健康をつくろう!

健康をつくるのは、規則正しい生活習慣や適度な運動習慣です。健康的な生活は免疫力アップにつながりますので、婉曲的ではありますが、感染症に負けない体づくりにもなるでしょう。

仕事でもプライベートでも、体力があってマイナスになることはありません。

気持ちが落ちこんだ時に美味しいものを食べたり、楽しく体を動かしたりすると、ポジティブになれることがあります。心と体はつながっていますので、体力がメンタルを支える場合もあり、その逆となる場合もあるんですね。どちらかに偏ることなく、心と体の両方をケアしていくことが大切だと思います。

しかし、どんなに健康に留意していても避けられない病気はあります。日々の生活でご自身の心と体への意識を高め、早期発見からの早期対応ができるよう心がけましょう。

勘違いしないでいただきたいのは、健康管理とは病気を恐れながら生活することではない、ということです。美味しい食事や運動の爽快感、仲間とのコミュニケーションなどを楽しみながら、充実した毎日を過ごしながら健康な体をつくりましょう!

 

 

BRST COLUMN編集チーム Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心にアニメ・マンガ、車から美容・健康まで対応!コロナ禍での運動不足から、ウェルネス習慣、おうちフィットネスへの関心が爆上がり中。