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テレワークのデメリット、腰痛。その根本原因や対処法を解説!

リモートワーク

 パソコンを長時間使用するオフィスワーカーには、腰痛を抱えている人が多いです。日常の動作で痛むレベルから、疲れが溜まったときなどに軽い痛みが出るという人まで含めると、腰痛はパソコン仕事の職業病の一つと言っても過言ではないでしょう。
そして、テレワークによって腰痛がひどくなったり、腰痛が始まった人もいます。テレワークで腰痛を自覚し始めた人は、腰痛の種類や原因について知ったうえで、適切な対応をとりましょう。

この記事を読んで欲しい人
・テレワークで腰痛が悪化しているビジネスパーソン
・テレワーク勤務者の健康管理を模索しているベンチャー、中小企業の経営者、HR担当者

テレワークと腰痛、因果関係はある?

 テレワークは、2020年3月の最初の緊急事態宣言をきっかけに普及が広がりました。3年目に入り、感染防止目的だけでなく、利便性や生産性のメリットからテレワークを継続する企業も多く、オフィスワーカーの行動パターンやライフスタイルはその影響を強く受けています。

テレワークのネガティブな影響としては、真っ先に挙げられるのは運動不足や身体活動量の低下です。「コロナ太り」がトレンドワードになるほど、肥満や筋肉量の低下を自覚している人は多いと思いますが、腰痛の悪化や痛みを意識するようになった人も多いのではないでしょうか。

  すべての人にあてはまる訳ではありませんが、テレワークによって腰痛が始まっている場合があります。その原因の一つは、長時間のパソコン作業に適していない仕事環境が考えられます。自宅のデスクや椅子などがあっていなかったり、照明の明るさが不充分だったりすると、人間は無意識のうちに姿勢を変えて作業しやすいよう調整します。その結果、テレワーク中はずっと無理な姿勢をとり続けてしまいます。そこに通勤や外出がなくなったための運動不足が重なり、腰痛をひきおこす原因となります。

腰痛の原因に重病が潜んでいることも。危険度をセルフチェック!

あなたの職場や友人に腰痛持ちのオフィスワーカーはいませんか?一人や二人はすぐに思い浮かぶのではないでしょうか。たとえば、就業時間が長く、外出が少ないITエンジニアなどの職種では、20代から腰痛を抱えている人がたくさんいます。ある程度の腰痛は仕方がないとあきらめている人も多いようです。

一口に腰痛と言っても原因はさまざまです。運動不足や姿勢の悪さなどが原因である場合は悪化しなければ放置してもリスクは少ないですが、重病の兆候という可能性もあります。しかし、軽い症状の段階から病院に行くのは抵抗がある人もいると思います。参考として、腰痛の危険度をセルフチェックできるNHK健康チャンネルのホームページを紹介します。

 このチェックリストでは専門医の監修によるもので、「体を動かしたときだけ、腰だけが痛む」ような腰痛は危険なしとしています。しかし、他の部位の痛みに気づけなかったり、人によっては痛みへの耐性が強かったりということもあり、すべての人に当てはまるとは限りません。セルフチェックはあくまで自己判断と理解して過信しすぎず、腰痛の原因を取り除いても改善しない場合には、整形外科で受診しましょう。

出典:腰痛の危険度セルフチェック。原因や症状、対処法・治療の注意点(NHK健康チャンネル)
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_510.html

あなたはどれにあてはまる?テレワークの腰痛

 腰痛は大きく分けて、腰椎圧迫骨折、脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、坐骨神経痛などの重篤な病気と、そうでない腰痛があります。腰痛の15%が前者に該当すると言われ、時には手術も必要になります。

残りの85%の腰痛は、腰周辺の筋肉や関節の柔軟性が失われた状態で、無理な動きや疲労がトリガーとなって発症すると言われ、原因を特定するのが難しいです。その代わりと言っては何ですが、手術が必要になるケースはほぼありません。加齢により発症しやすくなりますが、若い世代でも、運動不足などで筋肉や関節がおとろえると高齢者に近い状況になります。テレワークで起こりやすい腰痛を紹介します。

テレワークによる腰痛は概ねこれらに該当しますが、内臓疾患でも腰の辺りに痛みを感じる場合があります。思いこみは避け、痛みの度合いや頻度、体調などで慎重に判断しましょう

(1)筋性腰痛

筋肉を酷使したときに起きる筋肉痛と同じ、腰周りの筋肉の炎症によって起こる腰痛です。肉体労働に多い症状ですが、長時間同じ姿勢を続けるデスクワークでも起こります。筋性腰痛は筋肉を休ませ、マッサージなどでほぐすと痛みが軽くなります。

(2)前屈腰痛(椎間板性腰痛)

前かがみになったときに痛みを感じる腰痛です。背骨の椎間板からくる痛みで、筋性腰痛のように揉みほぐしても痛みはとれません。背筋が弱い人や猫背や前かがみの姿勢が続くと起こりやすいので、オフィスワーカーには多く、テレワークで前かがみの姿勢が多くなったために始まる可能性があります。背筋を鍛えるのが効果的です。

(3)のけぞり腰痛(椎間関節性腰痛)

前屈腰痛とは逆に背中をそらしたときに、背骨の後ろ側にある椎間関節がぶつかって痛みが生じる腰痛です。いわゆる反り腰の姿勢が主な原因で、腹筋が弱い人に出やすい症状です。女性の腰痛はこのタイプが多く、腹筋を鍛え、正しい姿勢が身につくと改善されます。マッサージでは改善しません。

(4)お尻腰痛(仙腸関節性腰痛)

お尻に近い仙骨のつけ根の歪みや炎症で起こる痛みで、厳密には腰ではありませんが、体をねじったり、重い荷物をもったときに痛みを感じます。産後の女性に多くみられる症状で、妊娠中に緩んだ仙腸関節の靭帯が元に戻らないことが原因で起こります。骨盤の歪みをもどすことで改善できます。

 出典:【腰痛編】あなたの腰痛はどれ?タイプ別の対処法で、不安な腰痛から抜け出そう!(興和株式会社)
https://hc.kowa.co.jp/vantelin/harebare/first_step/vol02/

腰痛を改善する対策、運動が効果的!

 テレワークをきっかけに起こる腰痛の原因は主に姿勢の悪さと運動不足、ストレスなどです。姿勢や運動不足は、作業環境の見直しや運動をとりいれることで改善できます。腰痛を改善する対策を紹介します。

(1)腰痛の原因を解消!体に合った姿勢、椅子を選ぶ

テレワークの腰痛には、自宅で使用しているデスクや椅子がパソコン作業に適していないことが原因となっていることが多いです。肩や腰に負担がかからない背筋、首筋を伸ばした正しい姿勢を無理なくとれるデスクや椅子を選ぶことで腰痛の原因を解消できます。

厚生労働省は、テレワークを行う際の作業環境整備のポイントをまとめています。デスクや椅子の推奨ポイントを紹介します。基本は高さなどを調節できるものを選び、自分の体やパソコンにあわせて調整しましょう。

<椅子:深く正しく座わった状態で、足裏の全体が床に接する高さ>
 ・体重をかけても安定していて、簡単に移動できる
 ・座面の高さを調節できる
 ・背もたれがあり、角度を調節できる
 ・肘掛けがある(デスクに肘を置くスペースがあれば無くても可)
 <デスク:椅子に座った状態で、ディスプレイの上端が眼の高さまでになる>
 ・パソコンや資料など必要なものを配置できる広さ
 ・作業中に足が窮屈にならない
 ・デスクの高さが体に合っている(高さを調節できる)

出典:自宅等でテレワークを行う際の作業環境整備イメージ(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/000546922.pdf

 

(2)ストレッチ、筋トレなどの運動習慣をつける

腰痛のもうひとつの原因に運動不足があります。特に運動習慣がなかった人はテレワークによって、運動量が激減します。ストレッチや筋トレ、ウォーキングなどの運動習慣をつけることをお奨めします。

 腰痛の改善には、ストレッチと筋トレをあわせて行うことが推奨されています。ストレッチによって筋肉をほぐして柔軟性を高め、筋トレで筋肉の弱い部分を鍛えていくことで、慢性化した症状の緩和が期待できます。

 

気をつけていただきたいのが、我流のストレッチや筋トレです。間違ったフォームや負荷をかけすぎたりすると、腰痛を悪化させるリスクがあります。最初は、正しい知識をもったコーチやインストラクターの指導を受けられる方法で始めるのが安心です。オンラインウェルネスBRSTでは、コーチによるストレッチ動画をラインナップしています。法人会員は24時間365日見放題です。

参考:オンラインウェルネスBRSTのストレッチビデオの例https://brst.work/video/service/strech/

・3分で腰のだるさ解消ストレッチ
・極める!背伸びの向こう側
・腰を助ける前モモストレッチ
・猫背な人にデコルテを捧げる胸ストレッチ   ほか

(3)こまめに立ち歩く

食事や水分の摂取が不充分な状態で、長時間座ったまま足を動かさないと血栓ができやすくなります。いわゆるエコノミークラス症候群です。血栓ができるほどではなくても、ずっと座り続けていると血行は悪くなっていきます。

通勤がないテレワークでは、朝起きて家事や身支度を済ませたら、ずっと座りっぱなしになってしまう場合があります。同じ姿勢を続けることで、腰に負担がかかることもあります。意識的に30分に一度くらいは立ちあがりましょう。部屋の中を歩くだけでも効果があります。

 

(4)入浴時に湯船につかる

入浴はもっぱらシャワーで済ませるという方もいますが、温浴は血行促進や筋肉のこりをほぐす効果があります。凝り固まった筋肉がほぐれると痛みが和らぎ、疲労もリセットされます。リラックスできるので、睡眠の質の向上やストレス解消も期待できます。

 関連記事:テレワークで陥りがちな運動不足。日常生活で実践できる解消法をご紹介https://brst.work/column/remotework-5/



適切な運動で腰痛を改善!我流で悪化するリスクも

腰痛を訴える人は多く、ほとんどの人は深刻な症状ではないので、腰痛を感じるようになっても軽視してしまいがちです。しかし、重病の兆候である可能性もありますし、悪化すれば日常生活に支障をきたすこともあります。腰痛を自覚したら、できるだけ症状が軽いうちに原因を特定して解消しましょう。

病気が原因でない場合は、姿勢の悪さや運動不足が原因となっている場合も多いです。そういう腰痛は適度な運動で改善することができます。しかし、我流のやり方や無理をし過ぎて悪化させてしまう場合もあるので、痛みを感じている人は要注意です。正しい知識を持った人に指導や助言を受けながら始めることをお奨めします。 

オンラインウェルネスBRSTのビデオセッションは、腰痛対策のラインナップも充実しています。テレワークのスキマ時間に動画を見ながら体を動かす習慣をつけると、腰痛の予防だけでなく、運動のリフレッシュ効果で集中力アップも期待できます。

 

BRST COLUMN編集チーム Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心にアニメ・マンガ、車から美容・健康まで対応!コロナ禍での運動不足から、ウェルネス習慣、おうちフィットネスへの関心が爆上がり中。